知らん間に変わっていく法律
今日の京都新聞夕刊を読んで。
郵政選挙で圧勝した小泉自民党の残したものの1つ。
成人年齢について。
ただ、成人年齢を変えるだけやん、という簡単なものとして流せるのかな?
お酒やタバコをのめる。
それだけだと、簡単。
未成年だから、と言うことで犯罪に対しても甘かった。
それもいいとして。
反対に、消費者保護の観点からいくと。
未成年なら、親などの法定代理人の同意がない場合、契約を取り消すことが出来た。
こういったことも、なくなる。
それはそれでいいのかもしれないが、誰も関心を持っていないところで勝手に時間が過ぎることで、いつの間にか変わっていた、という状態。
1年経てば、法律変わりますよ、って。
これは、怖い!
何かが知らない間に変わってしまう。
下手したら、いつの間にか徴兵制、とか。
ありえへんやろうけど、可能性はゼロでは無い。
今の政局?も、本来の政治とは程遠いのかと。
よう分かりませんが。
国家百年の大計を考える政治家がいたらいいのかも知れませんが。
いはるかもしれませんが、分からない。
勉強不足の私にも、誰がそういう人か、教えてほしいところ。
と言うのはおいといて。
これでいいのかな?
===== 以下、いろんなリンク =====
多分、あのときに公約として入っていたのでしょう。
選挙は
『郵政民営化に賛成か反対か』
と言っていたけど、公約は120もありました。
それ全部信任を得た事になってました。
024:憲法改正に向けた取り組み
111:防衛庁を『省』に
■政権公約2005 自民党の約束
http://www.jimin.jp/jimin/jimin/2005_seisaku/120yakusoku/120_top.html
▲テーマ1: 【日本の改革】
改革の流れに、勢いを。
http://www.jimin.jp/jimin/jimin/2005_seisaku/120yakusoku/120_theme01.html
新憲法制定」に向けて具体的に動きます。
024. 新憲法制定への取り組みを本格化
http://www.jimin.jp/jimin/jimin/2005_seisaku/120yakusoku/theme01.html#024
17年11月15日までに自民党憲法草案を策定し、公表する。新憲法制定のための「日本国憲法改正国民投票法案」及び「国会法の一部改正案」の早期制定を目指す。
▲テーマ5: 【世界の中の日本】
世界に胸を張れる日本へ。
http://www.jimin.jp/jimin/jimin/2005_seisaku/120yakusoku/120_theme05.html
111. 防衛庁を「省」に、自衛官に一層の名誉と誇りを
http://www.jimin.jp/jimin/jimin/2005_seisaku/120yakusoku/theme05.html#111
わが党で作成した「防衛省設置法案」を国会で成立させ、国の独立と平和のために働く自衛官に国民が敬意と感謝の念を持つよう努める。
===== 今日の京都新聞夕刊より =====
現代のことば
山室 信一
京都新聞2008年03月25日(火)夕刊
アメリカの民主党候補者指名レースは、いよいよ過熱してきたが、オバマ上院議員を躍進させてきた原動力は20歳代前後の人たちの政治参加熱の高まりにあるといわれている。
この世代はブッシュ政権下でのアフガニスタンやイラクへの攻撃など、アメリカの単独行動主義に対する世界の批判が日々強まるなかで社会への関心を持つにいたった人々であり、それがイラク帆船の立場を貫いてきたオバマ氏の『変化』を求める呼びかけへの支持と直結している。
大統領選挙の結果がどうなるにしろ、およそ3000万人といわれる18歳から24歳の人たちがアメリカ政治の進路を左右する影響力を持ち始めているのである。
他方、日本では2月13日に鳩山邦夫法相が民法を改正して成人年齢を引き下げる問題を法制審議会に諮問し、1年をかけて結論が出されることになっている。
なぜ、いま成人年齢が問題となるのか、唐突な気もするが、これは昨年5月に成立した憲法改正の手続きを定めた国民投票法で、投票権者を『日本国民で満18歳以上の者』とし、2010年5月の同法施行までに公選法や民法について『検討を加え、必要な法制上の措置を講ずる』と付則に明記していたことによる。
このように投票権者を満18歳以上の者とした背景には、2005年の小泉郵政選挙での自民党圧勝の要因の1つに若年層を取り込んだ先例があったからだという説もある。しかしながら、世界では189ヵ国中166ヶ国が選挙権年齢を18歳以上としているし、憲法改正という重要事項だけでなく、年金問題や財政赤字などによる将来の負担増について当事者となる世代の声を反映させることは当然の要求ともいえる。
ただ、18歳以上への選挙権付与という要請から成人年齢を20歳から引き下げる法改正について1年以内に答申を出すというのは、やはり性急な気がする。現在、適用対象を20歳とそれ未満で線引きする法令は、少年法、競馬法、国民年金法など308にも及ぶし、多くが民法の成人年齢をその根拠としている。
また、現在は未成年者の法律行為には親など『法定代理人』の同意が必要とされており、成人年齢が引き下げられれば取引行為が増えて経済活動が活発になるかもしれないが、反面でローンなどの商取引に対する解約などの保護を受けられなくなる。その他、現在は男性が18歳、女性は16歳から親の同意を得れば結婚できるが、成人年齢が18歳になった場合、女性は親の同意さえあれば未成年でも結婚できるのに対して、男性は成人になるまで結婚できないという差が生じる。さらに、20歳未満の飲酒は喫煙を禁じた法律の改正の是非も問題となる。
このように国民投票法から派生した成人年齢の引き下げは、日本社会のあり方を変えてしまいかねない大問題のはずだが、今のところ国民的な議論にはなっていない。
しかし、何が成人としての必要条件なのか、それは法の分野ごとに違うのか、すべてを一律に扱うのかといったことから議論を積み重ねておかないと、気が付いたら変わってしまっていた、という日が1年後には訪れかねないのである。
(京都大人文科学研究所教授)